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通称コスタリカは、中央アメリカ南部に位置する共和制国家です。
北にニカラグア、南東にパナマと国境を接しており、南は太平洋に、北はカリブ海に面しています。
コスタリカとはスペイン語で「豊かな(Rica)海岸(Costa)」という意味です。その名の通り豊かな海と自然を有しており、野鳥の多さ(約900種)から観光ではバードウォッチングなども人気があります。
言語はスペイン語が公用語です。コスタリカのスペイン語には標準コスタリカ方言とニコヤ方言の二つの方言があり、ニコヤ方言はニカラグアの方言とアクセントがとても似通っていると言われています。
コスタリカのコーヒー栽培は、近代から始まりました。最初のコーヒー豆は、キューバから、1729年に持ち込まれました。以後、コスタリカではコーヒー栽培が広がっていきます。1962年には、国立コーヒー協会が商業法令27662号を制定し、9万ヘクタールのコーヒー園が国中に広がっていきました。現在では、8万件ものコーヒー栽培農家がコスタリカに存在しています。そして、このうち90%は中小農園、零細農家です。
コスタリカで栽培されるコーヒーは、100%アラビカ豆です。高品質のコーヒー生産を維持するため、国内でのロブスタ種の栽培は禁止されています。現在では、中米の中でもコスタリカコーヒーの品質の高さが認められ、その地位は確立されたものになりつつあります。
コスタリカでは、高品質のコーヒー生産だけではなく、コーヒー生産にともなう環境破壊を最小限にとどめるための活動や、中小農園が多く社会的に弱い立場にある農家の人々の生活を保障するべく、社会保障基準に常に配慮しています。コーヒー生産国として、コスタリカでは国内でも生産体制を整えています。現在、コスタリカ国内のコーヒー生産高のうち約70%が標高1000m以上の高地で栽培されています。
精選方法はウォッシュド(水洗式)をはじめ、ハニープロセスと呼ばれる甘みを活かした精選方法なども流行傾向にあります。輸出規格は標高の高さにより分けられています。
コスタリカを含む中米系のコーヒーは、甘い香りとすっきりとした酸味、爽やかな後味が特長であるとされています。